祇園東中学校、全中制覇で日本一に!


全国中学校体育大会、通称「全中」が17〜24日にわたり中国5県を舞台に開催された。
報道によれば、中国5県で全中が開催されるのは8年ぶり5度目。16競技の熱戦が繰り広げられ、広島市内では競泳、サッカー、バレーボールの試合が行われた。
そのうちバレーボール女子の部で、広島市立祇園東中学校が見事優勝。都道府県予選を勝ち抜いた出場36チームの頂点に立ち、中学日本一の座に輝いた。

大会最終日の準決勝進出まで、トーナメント戦5試合中3試合はフルセットの激戦だった。決して楽な道のりではなかったが、石井紫津子監督いわく、選手たちは「全国大会に入って、試合を重ねるごとに上手に、強くなった」。戦いながら目を見張る成長を遂げ、準決勝では強豪・八王子実践中(東京)を2-0で降した。
決勝の相手は、共栄学園中(東京)。
1セット目を25-22で先取した後、2セット目は前半に取られたリードを覆せず19-25で落とし、セットカウントは1-1。2セット先取制なので、次のセットを取ったチームが優勝だ。
迎えた3セット目、後のない戦いで萎縮しないだろうか…などという心配は、全くの杞憂だった。
中央からのクイック攻撃と、対角線側のネット近くへ打ち込む鋭いインナークロスを効果的に使う場面が多かったが、そうかと思えばライン際にまっすぐ打つストレートを決めるなど、積極果敢で多彩な攻撃で相手を翻弄した。
得点を量産してチームの勝利に貢献したエース・伊藤希美選手、センター(ミドルブロッカー)の西本咲蘭(さら)さんはともに2年生だというから頼もしい。この大舞台での学びは、きっと来年以降にも生きてくるだろう。
3セット目も25-18で勝利して2-1で全中初優勝を決めると、選手たちは、お揃いのTシャツを着た大応援団で紫色に染まる2階席の前へ、小走りで向かった。広い会場中に届く大きな声で「ありがとうございました!」とサポートへのお礼を述べ、深くお辞儀をする姿には会場全体から温かい拍手が送られた。
客席で見守った西本選手の祖母は、そんな孫の姿を遠く見つめながら「よかった…」とポツリ。ここまでの頑張りを身近で見守ってきたからこその安堵と静かな祝福に、積み重ねられた日々の重みと価値が感じられた。
広島県勢が全中バレーで優勝旗を手にしたのは、大会56回目にして初めて。それが地元開催でのことなのだから劇的だ。
石井監督は、選手たちの「思い」が快挙達成のカギだったと言う。
「自分たちのバレーを信じて、最後まで頑張り抜いてくれました。広島で全国大会を戦えるんだから意地を見せたい、という思いからだったと思います。プレッシャーもありましたが、それ以上に全国でプレーするというのが彼女たちの夢だったので、その気持ちの方が強かったようです」
夢であった全国の舞台で、臆することなく堂々と、のびのびと戦う姿は頼もしくもあり、とにかくカッコ良かった。

なお、男子優勝は、奈良・宇陀市立菟田野中。準決勝で大阪・清風中学、決勝で東京・駿台学園中と、昨年の優勝・準優勝校を立て続けに破って32年ぶりの栄冠を手にした。中学生ながら197cmと高身長のエース・堀江亜汰琉選手は、高い位置からの強烈なスパイクはもちろん、フェイントやサーブ、レシーブも上手くこなす万能選手。身長だけでなくバレースキルも規格外だった。チームの主軸としてプレッシャーもあったのだろう、試合終了直後、監督に挨拶を済ませると袖で涙を拭った。
こんなにアツく、見応えある大会を広島で見られたのは本当に幸運なことだ。
見事に優勝を飾った祇園東中、菟田野中の皆さんをはじめ、日頃の練習の成果を存分に発揮し、全力を出し切って戦った出場すべての中学生の皆さん、お疲れさまでした。陳腐な言葉だけれど、素直に、感動をありがとう!!
※会場内での撮影は、事前申請による撮影許可が必要だったため試合中の写真はありませんが、表彰式後の記念撮影のみ特別に許可をいただいて撮影をさせていただきました。ご尽力くださった皆様、ありがとうございました。




