3STORM.EXE(3X3)練習見学レポート

更新日:8月18日

3人制バスケットボール・3X3(スリー・エックス・スリー)のプロチームが広島にあることをご存知だろうか。
広島市を拠点に活動している、3STORM.EXE(スリストムエグゼ)である。
その3STORM.EXEが8月15・16日、加盟するプロリーグのホーム戦・広島ラウンドを前に合宿を行い、練習の一部を公開した。
合宿と公開練習は、シーズン前やホームタウンである広島市、山口県宇部市での招致大会前の週末に年3〜4回ほど実施されるそうで、自身もプロ選手としてBリーグ(5人制)や3人制で活躍してきた仲摩匠平代表によれば、試合前の調整と合わせて「3X3という競技を知ってもらい、見てもらって、面白いと思って試合を見にきてほしい」という狙いもあるそう。その一環として子供向けのバスケットボール教室も併せて開催し、今回は60名ほどが参加したという。
練習見学にも、用意された椅子がほとんど埋まるほど多くの人が集まった。
見学者向け開場時間の13時から練習開始の13時半までは、選手それぞれがトレーナーにテーピングを施してもらったり、シューティング練習をしたりと各自のペースで準備をしており、ゆったりした雰囲気。チーム初の外国人選手として今季新加入した#77 デモンテ・フラニガン(通称:デンゼル)選手は、客席を回って全員と握手しながら来場へのお礼を伝えていた。ナイスガイすぎる。

そうこうするうちに始まった練習。
練習に使用するのは、体育館の半面。
3人制バスケのコートは5人制の半分だから、これで十分なのだ。その周りに見学者用の椅子が並べられているため、選手たちとの距離はびっくりするくらい近い。話し声どころか息遣いまで聞こえ、肩に浮く汗まで見えるほどだ。
実際の試合もコートぎりぎりの場所で観戦できて、その近さに驚いていたが、これが3X3の距離感なのか…。
シュート練習だけでもフォームの美しさや吸い込まれるようにリングに収まるボールの軌道に釘付けになって、いつまででも見ていられほど魅了されてしまうのだが、ゲーム形式の練習が始まると、もはや試合観戦気分で引き込まれた。

チーム最年少・23歳の#18隅原太暉選手は、175cm・70kgと小柄で華奢ながら人一倍アグレッシブで、積極的にシュートを放つだけでなくディフェンスも積極果敢。2m超えで体重も100kg以上あるデンゼル選手にも臆せず体ごと飛び込んでいく姿が頼もしい。28歳の#31菊地滉大選手も、5人制の3ポイントシュートにあたるアウトサイドからの2ポイントシュートをどんどん決める。
今季からチームに合流(隅原選手は練習生から昇格)した若手2人のフレッシュさが眩しい一方、年齢的には菊地選手と1つしか違わないが在籍5年目となる#25 森山裕平選手、#7 坂田央選手、#11 長岡雄一選手、#13 金子陸選手といったベテラン勢は位置取りや間合いが絶妙で「上手い…」と思わず唸る場面も多々あった。なおかつ泥臭いほどボールに貪欲で、本番さながらにコート上を走り回り、思ったプレーができないと悔しそうな表情を見せるなど、ベテランとはいえ一切手は抜かない。
練習といえど激アツ。若手とベテランが、良いバランスで融合している印象だった。
デンゼル選手は何度もリングの真上からボールを叩きつけるような豪快なダンクシュートを見せ、その度に見学者席からは歓声が上がったが、外からのロングシュートも決定率が高いのも強みだ。仲摩代表によれば「デンゼルは2ポイントシュートの成功率40%くらいあって、今、チームで一番入るんです」とのこと。
「5月末に彼が来て、チームでも動きの中で2ポイントが取れるようになって2ラウンド前あたりから外の確率が上がってきたので、チームとしてはいい形が作れているのかなと思います」と、3週間後に迫る地元ラウンドに向けて手応えを口にした。
(#3宗野克洋キャプテンはケガのため、この日はサポート役に回った)

3STORM.EXEが加盟している3X3.EXE PREMIER(スリー・エックス・スリー・エグゼ プレミア)は2014年に日本で誕生した世界初の3X3プロリーグで、現在は海外の国や地域も加盟する世界最大規模のグローバルリーグへと発展している。5月から9月にかけて8ラウンドを戦い、ラウンドごとの順位に応じて得られるポイントの合計点で総合順位を争う。
9月5日にひろしまゲートパーク(旧市民球場跡地:広島市中区基町5-25)で開催される「広島ラウンド」は、最終第8ラウンドのうちの1戦(翌週に岡山で最終戦)。その後に行われるプレーオフは、上位7チームが本戦のグループリーグへ直接進出し、8〜15位は予備予選トーナメントに回るシステム(つまり上位15チームがプレーオフ進出)。その切符をかけた重要な大会だ。
今回の合宿は「広島大会で勝ち上がればプレーオフの可能性がある順位にいるので、細かいところを合わせていく」ことをテーマに行われ(仲摩代表談)、課題も含めて良い確認ができたようだ。

公開練習の最後には、代表と選手が見学客の前で今季最後のホーム戦に向けた意気込みを語り、客席を回ってハイタッチ。2時間半以上にわたり、走ったり跳んだり強度の高い練習をした直後だというのに、選手たちは爽やかな笑顔で1人1人に来場への謝意を伝えていた。これはファンとの絆も強まるし、「にわか」の見学者も試合を生観戦したくなるし応援したくなる。

直前合宿も終え、開催までカウントダウンが始まった広島ラウンド。
試合はオープンスペースで行われるため、観戦は無料(一部有料観覧席もあり)。筆者の記憶(とスマートフォンのカメラロール)によれば過去3大会はもれなく晴天で、抜けるような青空の下での開催となったが、大屋根下の日陰でも観戦できるので日焼けや熱中症が気になる人も安心だ。

「5対5を知っている方は、屋外でバスケットやっているの?と驚かれるかもしれません。原爆ドームからすぐの場所で、普段の街並みの中にできる非日常空間は独特な雰囲気があると思うので、そういうところを楽しんでもらいたいのと、もともとバスケットボールは展開が速いことが魅力ですが3人制はさらに速く、コートとの距離もかなり近いので、迫力あるプレーを見てもらいたいと思います。キッチンカーやDJによる音楽での盛り上げもあるので、フェス感覚で楽しんでもらえたら」

バスケ好き、スポーツ好きはもちろん、「楽しいこと」が好きな人は、ぜひ気軽に来場のうえスピード感あふれる迫力満点な3X3を生観戦してみて。
【3X3.EXE PREMIER 2026 Round.8】
2026年9月5日(土) 11:00〜16:40 《タイムテーブル》
会場:ひろしまゲートパーク
料金:観戦無料(コートサイド有料観覧席あり)
◎最新情報はチーム公式サイトまたは3X3.EXE PREMIER公式サイトにて確認を。



